スーツ布切れ(共布)の使い道!捨ててしまった場合の対処方法
新品のスーツを購入すると必ずといっていいほどついてくるのが小さな布切れです。
小さな布切れは正式名称「共布(ともぬの)」といいます。
この小さな布切れ(共布)はほとんど使う機会がなく、どのように使うのが正しいのか悩む方も多いと思います。
今回は共布の使い道と捨ててしまった場合の対処方法をご紹介いたします。
スーツに付いてくる布切れ(共布)とは
スーツに付いている布切れ(共布)は、購入したスーツが虫に食われたり、ボタンをなくしたりした際に使用する布であり、同じ生地を使用することによって虫食いなどで穴が開いたり破れたりした際に綺麗に直すことが可能です。
具体的な布切れの使い道は?
リフォーム店やクリーニング店では穴が開いているスーツを「かけつぎ」と呼ばれるサービスで直します。
スーツに空いた穴は、別の布を使って元に戻すことが可能ですが、共布がないと同じ細さ・同じ色の糸を使用して補修しなければならないため時間や手間がかかり、料金も高くなります。
また、同じ糸がない場合は似ているものを使用することになるので、布を使用した場合と比較して不自然な仕上がりになる可能性が高いです。
そのため購入時についている共布は保管しておく必要があります。
スーツだけではなくコートやスラックスなどにもついているため、布を保管する際にはファイルなどにまとめて保管しておく方法が有効です。
布切れ(共布)を捨ててしまった場合の対処方法
布切れを捨ててしまった際の対処法は、以下の方法が挙げられます。
- かがり縫い
- 補修布を買う
- 接着審で本格的に補修
- ミシン刺し
かがり縫いで補修する
穴や破れている箇所が目立たない場合には、スーツの裏から穴をつまんでかがり縫いで対処しましょう。
かがり縫いは生地の裏から表に針を出すようにして縫う方法であり、布の端を巻いて縫うことで穴や破れた部分が目立たなくなります。
補修布を使用して対処する
100円ショップなどでも販売されているアイロン接着剤と、スーツに似ている補修布を購入して、穴を補修布で塞ぐ方法があります。
穴の裏面から補修布をあて、アイロンを使用して接着するだけで目立たなくなるでしょう。糸や針を使用しないため、裁縫は苦手であるといった人でもスムーズに対処できます。
AMAZONで「共布」と検索すると、補修に使用できる布が出てきます。
接着芯と補修布で本格的な補修をする
補修布とスーツの素材に似た生地の布とアイロン接着剤、接着芯、霧吹きを使用して本格的に補修する方法も有効です。
スーツに空いた穴よりも5 mm程度大きな両面アイロン接着シートを用意し、霧吹きを使って若干湿らせた後、裏側に接着シートを貼ります。
穴が開いた部分を四角く切り取り、裏返しにして接着シートと同じサイズの接着芯を貼り付けましょう。スーツと似た素材のものを同じ大きさに切って霧吹きで水分を与え、布を張り四角く切り取った部分にはめ込んでアイロンをかけます。
本格的な方法ですが、失敗するとスーツを着用できない状態になる可能性もあるため十分注意しながら行いましょう。
ミシン刺しを依頼する
ミシン刺しはあて布をしたうえで、ミシンを使って縫い込んで対処する方法です。
穴の大きさによって異なるものの、かけつぎと比較すると安い料金で依頼できる方法です。ただし、仕上がりはかけつぎの方が綺麗に仕上がるでしょう。穴が目立たない場合や、料金を節約したい人には最適です。ミシン刺しやかけつぎを行ったとしても、スーツが元通りの状態にするのは難しいといえます。
理由は、長時間使用しているパンツやスーツの色は、色あせや日焼けをしており、購入した時とは色が変わっているケースが多いためです。かけつぎをすると、元々のスーツの色とは色と差が生じ、穴が目立ってしまうケースもあります。
下記はすりきれほしゅう研究所のミシン刺し事例です。
パンツ股下擦れ補修(両側)をミシン刺しで行っています。
共布をなくした状態であれば、すりれきほしゅう研究所のような補修のプロに依頼することが間違いないでしょう。
まとめ
何の意味もなさそうな布切れ(共布)もいざという時にないと、大切なスーツが補修できなくなってしまいます。
共布を紛失してしまった場合の対処方法もありますが、できるだけわかるように保管しておくことをおすすめします。