葬式のネクタイマナー|色・結び方・ディンプルNGを解説
葬式で締めるネクタイは「黒・無地・光沢なし」が基本です。
柄物や光沢のある素材、結び目のくぼみ(ディンプル)、タイピンはいずれも避けます。
弔事は華やかさや装飾を排するのがマナーの前提だからです。
この記事では、葬式にふさわしいネクタイの選び方、NGとなる具体例、ディンプルを作らない結び方、通夜と告別式の違い、急な弔事での購入先までまとめて解説します。喪服や靴・シャツを含めた小物全体のマナーも押さえられます。
なお価格に触れる箇所は2026年7月時点の一般的な目安です。マナーは一般的な基準であり、地域や家の慣習によって細部が異なる場合があります。

SUIT HUB編集部
着こなしや手入れ、ネクタイをはじめとする小物選び、下取りやクリーニングまで、スーツにまつわる疑問を確認済みの情報だけで解説。記事には情報の確認時点を明記し、定期的に更新しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
葬式のネクタイは「黒・無地・光沢なし」が正解
葬儀の場でのネクタイは、黒の無地でつや消しの素材を選びます。この3条件がそろっていれば、通夜・告別式のどちらにも対応できます。
色は「黒」と一口に言っても幅があります。弔事では真っ黒に近い、深く沈んだ黒が正解です。グレーがかった黒や墨黒でも問題ありませんが、明るい黒や青みの強い黒は避けます。
ビジネス用の黒ネクタイと弔事用は別物で、ビジネス向けは光沢や織り柄が入っていることが多いため流用しづらい点に注意してください。
素材は光を反射しないマットな質感が基本です。シルクでも織り方によってはつやが強く出るため、購入時は光の下で反射具合を確認します。
慶弔両用として売られている黒ネクタイもありますが、慶事寄りの光沢が強いものは弔事に向きません。弔事専用として売られているものが最も無難です。
幅は一般的なレギュラー幅(剣先7〜9cm程度)を選びます。極端に細いナロータイはカジュアルな印象になり、弔事には適しません。
NGなネクタイ(柄・光沢・ディンプル・タイピン)
弔事で避けるべき要素は明確です。以下に該当するものは葬式には持ち込みません。
- 色柄:ストライプ、ドット、チェック、ペイズリーなど柄が入ったもの。黒以外の色
- 光沢:サテンやつやのあるシルクなど、光を強く反射する素材
- ディンプル:結び目の下に作るくぼみ。装飾的な演出とされ弔事では作らない
- タイピン(ネクタイピン):装飾品にあたるため弔事では原則使わない
- ラメ・織り柄:同色でも織りで模様が浮き出るものは無地とは見なさない
ディンプルは慶事やビジネスでは立体感を出す整った着こなしとされますが、弔事では「おしゃれの演出」と受け取られるため作りません。
同様にタイピンも金属光沢や装飾性が理由でつけないのが一般的です。ネクタイピンの位置や付け方そのものは弔事以外で役立つため、タイピンの正しい位置とマナーの解説もあわせて確認しておくとよいでしょう。
結婚式など慶事では黒無地ネクタイがNGとされる点も覚えておくと混同を防げます。慶弔でルールが正反対になるため、結婚式のネクタイで黒がNGな理由を知っておくと迷いません。
ディンプルを作らない結び方
弔事では結び目にくぼみを作らず、平らに仕上げます。結び方自体は普段どおりで構いませんが、最後にディンプルを作る動作を省くのがポイントです。
おすすめは結び目が小さく端正に見えるプレーンノット(シングルノット)です。
大きすぎる結び目は華美な印象になりやすいため、コンパクトにまとまる結び方が向いています。
手順の基本は次のとおりです。
- 大剣を小剣に一度巻きつける
- 首元のループに下から通す
- 結び目の輪に上から通して引き下ろす
- 結び目を締める際、くぼみを作らずに真っすぐ平らに整える
ディンプルは締める直前に大剣を指で押さえて折り目を作ることで生まれます。弔事ではこの押さえる動作をせず、結び目下の生地を平らにならして締めます。
結び目の左右が対称で、たるみやねじれがない状態が理想です。基本の結び方を体系的に確認したい場合はネクタイの結び方7種類の図解が参考になります。
長さは大剣の先がベルトのバックルに軽くかかる程度に調整します。短すぎても長すぎてもだらしなく見えるため、鏡の前で位置を確認してから締め直しましょう。
通夜と告別式で違いはある?
ネクタイに関しては、通夜も告別式も「黒・無地・光沢なし」で共通です。どちらか一方だけ異なるルールがあるわけではありません。
厳密には格式に段階があります。
かつて通夜は「急な知らせに駆けつける場」とされ、地味な平服(ダークスーツに地味なネクタイ)でも許容される考え方がありました。
一方、告別式は正式な喪服(ブラックスーツに黒無地ネクタイ)が基本です。
ただし現在は通夜が事実上の弔問のメインになるケースも多く、通夜から正式な喪服で参列する人が大半です。
迷ったら通夜・告別式のいずれも黒無地ネクタイでそろえておけば失礼になりません。
急な訃報で喪服が用意できずダークスーツで通夜に向かう場合でも、ネクタイだけは黒無地を用意するのが望ましい対応です。
地域や家によって慣習が異なることもあります。親族として参列する場合は、事前に喪主側の意向を確認しておくと安心です。
急な弔事でどこで買う?(コンビニ・スーパー・量販店)
訃報は突然届くため、手持ちの黒ネクタイがないこともあります。急ぎで調達する場合の入手先は次のとおりです。
| 入手先 | 特徴 |
|---|---|
| コンビニ | 都市部や斎場周辺の一部店舗で弔事用の黒ネクタイを扱う。24時間入手できるのが利点。品ぞろえは限られる |
| スーパー・量販店 | 紳士服売り場に弔事用の黒無地が置かれていることが多い。数珠や白ハンカチなど小物もそろう |
| 紳士服チェーン | 喪服・小物一式がそろい、品質も安定。営業時間内なら最も確実 |
| 駅ナカ・空港売店 | 出張先での急な弔事に対応。取り扱いは店舗による |
価格は弔事用の黒無地ネクタイで2,000〜4,000円程度が一つの目安です(2026年7月時点)。
コンビニやスーパーで入手する際は、黒の深さと光沢の有無を必ず確認してください。
慶弔両用として売られていて光沢が強いものは弔事に不向きです。
斎場や葬儀会館では貸し出しに対応している場合もあります。
どうしても間に合わないときは受付で相談してみましょう。
時間に余裕があるなら、一本きちんとした弔事用を常備しておくのが最も安心です。
喪服・小物全体のマナー(靴・ベルト・シャツ)
ネクタイだけでなく、足元から小物まで統一した装いが弔事の基本です。全体を「黒・無地・光沢なし」でまとめる考え方は共通します。
| アイテム | 基準 |
|---|---|
| スーツ | 黒の喪服(礼服)が正式。急な通夜は濃紺・濃いグレーの無地でも可 |
| シャツ | 白の無地。ボタンダウンや織り柄は避ける |
| 靴 | 黒の革靴。内羽根のプレーントゥが最適。金具や光沢の強いものは避ける |
| ベルト | 黒の無地。バックルが目立たないシンプルなもの |
| 靴下 | 黒の無地。座ったとき肌が見えない長さ |
| その他 | 時計や指輪など光る装飾品は外すのが無難。カフスやチーフも使わない |
シャツはレギュラーカラーの白無地が基本です。
ボタンダウンはカジュアル寄りとされ弔事には向きません。
靴は金具のついたローファーやスエード素材を避け、ひも付きの黒革靴を選びます。
カフスボタンやポケットチーフは慶事やビジネスの装飾として使うものです。
弔事では使いません。
これらの小物の一般的な使い方はカフスボタンの付け方の解説やポケットチーフの折り方で確認できますが、いずれも葬式では外しておくのが原則です。
よくある質問
ビジネス用の黒ネクタイでも代用できますか
光沢や織り柄がなければ代用できます。
ただしビジネス用は光沢やストライプ織りが入っていることが多く、その場合は弔事に不向きです。
真っ黒でつや消しの無地であるかを光の下で確認してください。
濃いグレーや濃紺のネクタイでも大丈夫ですか
正式な葬儀・告別式では黒無地が原則です。急な通夜にダークスーツで駆けつける場合に、やむを得ず地味な色を使う考え方はありますが、可能な限り黒無地を用意するのが望ましい対応です。
ディンプルを作らないと結び目がだらしなく見えませんか
くぼみを作らなくても、生地を平らにならして左右対称に締めれば端正に見えます。
むしろ弔事ではくぼみのない整った結び目が正解です。
ねじれやたるみが出ないよう鏡で確認しましょう。
タイピンは絶対に使ってはいけませんか
弔事では装飾品を避けるため、タイピンは使わないのが一般的です。金属の光沢が目立つため、地味なものであっても控えるのが無難です。
子どもや学生はどうすればよいですか
制服がある場合は制服が正装として認められます。
ネクタイが指定されている制服ならそのままで問題ありません。
私服の場合は白シャツに黒や紺の落ち着いた服装を心がけます。
まとめ
葬式のネクタイは「黒・無地・光沢なし」の3条件を満たすものを選びます。
柄物や光沢素材、結び目のディンプル、タイピンはいずれも装飾にあたるため避けるのが弔事の基本です。
通夜・告別式のどちらも同じ基準で問題ありません。
結び方は普段どおりで構いませんが、最後にくぼみを作らず平らに仕上げます。急な弔事ではコンビニやスーパーでも黒無地が入手できますが、光沢の有無を必ず確認してください。
ネクタイだけでなくシャツ・靴・ベルトまで含めて黒でまとめ、光る小物は外すのが全体のマナーです。一本きちんとした弔事用を常備しておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。
